こんにちは。株式会社Resultの佐藤勇樹です。
東京・葛飾区に深く根を張り、地域密着で中小企業様の経営を支援する中で、最近特に多くいただくのが「補助金コンサルタント」に関するご相談や、業界の動向に対する疑問です。かつて「新事業進出補助金」をはじめとする大型補助金が世を席巻した時代、業界はいわゆる「補助金バブル」に沸いていました。しかし現在、そのバブルは完全に終焉を迎え、申請要件はかつてないほどに厳格化されています。
このような激変期において、今、巷では「知識ゼロでも稼げる補助金コンサル養成講座」といった教育ビジネスが爆発的に流行しています。なぜ今、この記事が必要なのか。それは、安易な甘い言葉に依存した質の低いコンサルタントが増えることで、本当に支援を必要としている中小企業様が不利益を被る世界を終わらせたいからです。私の理念は「中小企業の黒字倒産を、資金調達と事業計画でゼロにする」こと。そして、クレドは「成果(Result)が出るまでやる。」です。今回は、補助金コンサルのリアルな台所事情から、業界の裏事情、そして罠に嵌まらないための講座選びの注意点まで、専門家としての深い知見に基づき、一切の綺麗事抜きで論理的かつ情熱的に解説します。この記事だけで、今の補助金業界の論点をすべて整理していただける密度の高い内容をお届けします。
1. 補助金コンサルタントは本当に稼げるのか?その現実
まず、耳目を集めやすい「補助金コンサルは稼げるのか」という問いに対し、私自身の法人設立後のリアルな売上推移を公表します。
- 法人設立1年目: 1,300万円
- 法人設立2年目: 2,900万円
- 法人設立3年目: 6,700万円
このように、年商規模としては右肩上がりに推移してきました。しかし、ここで重要なのは「利益率」の本質です。補助金コンサル実務を回すためには、多くの場合、外注費が約50%ほど発生します。さらに、過去に営業スタッフや正社員を3名ほど雇用していた時期も含め、諸経費を差し引くと、最終的な営業利益率は20%〜30%程度に落ち着きます。
結論として、現在私は1人で経営していますが、1人で年間100社から200社ほどのサポートを徹底して行うことができれば、年商1億円弱を十分に狙えるビジネスであることは間違いありません。
2. 補助金コンサル業界の最新トレンドと「教育ビジネス」へのシフト
現在、業界ではコンサルタントの「養成講座」が非常に流行しています。これには明確な2つの構造的理由があります。
原因①:行政書士法の改正
第一に、行政書士法の改正により「官公庁への提出書類は行政書士の独占業務である」という点が改めて明文化されたことです。実は、これは法改正前から元々決まっていたルールであり、法律の本質が変わったわけではありません。しかし、明文化されたことによって、これまで補助金業務の主役であった中小企業診断士への風当たりが強くなり、実務において動きづらさを感じるプレイヤーが増えたという背景があります。
原因②:補助金だけでは稼ぐのが厳しくなった
第二に、前述した通り「新事業進出補助金」などの要件厳格化に伴い、かつての「異常なほど簡単に稼げた補助金バブル」が完全に崩壊したことです。実務の難易度が跳ね上がった結果、自らコンサルティングを行うリスクや労力を避け、税理士や行政書士などの新規参入者を対象とした「教育ビジネス(養成講座)」へ舵を切る中小企業診断士が急増しているのが、現在の市場の裏側です。
3. コンサル養成講座を受講する際の2つの絶対的注意点
これから補助金コンサルを学び、自社の武器にしようと考えている専門家の方々が、数百万円単位の損失や大きな機会損失を出さないために、絶対に知っておくべき注意点が2つあります。
注意点①:「AIを駆使すれば知識ゼロでもなれる」は100%詐欺
炎上を恐れずに断言しますが、「AIツールさえあれば専門知識がなくても補助金コンサルができる」と謳う講座は、ほぼ100%詐欺、あるいは誇大広告だと捉えて構いません。AIを実務で使いこなすには、以下の三つが重要です。
・ゴール(目的設定)
・スタート(背景・経緯の伝達)
・「フィードバック(結果への修正・判断)
そして、上記三つの内、特に重要なのが「フィードバック」です。AIが出力した事業計画書や申請書類のドラフトに対し、その内容が補助金の「採択基準や公募要領に照らし合わせて正しいか?」、「整合性が取れているか?」を判断し、加筆・修正する実務スキルがなければ、AIは全く機能しません。つまり、確固たる「専門知識という土台」があって初めてAIは活きるものであり、知識ゼロの人間がAIを持っても、宝の持ち腐れになるだけなのです。
注意点②:「受講すればすぐに案件がもらえる」という幻想を捨てる
講座に入ればすぐに高額な案件が降ってくる、という甘い勘違いをしてはいけません。実務の世界はそんなに甘くありません。
最初は数千円単位の細かい事務作業や、地道な顧客対応といった泥臭い仕事から始まります。ここで最も重要なのは、「最初はどんなに小さな仕事でも絶対に断らない」という姿勢です。これはフットサルの誘いと同じです。毎週のように誘われても「忙しいから」と断り続けていれば、そのうち声すら掛からなくなります。ビジネスの信頼関係も全く同じです。1度でも仕事を断れば、次のチャンスは二度と巡ってきません。最初はえり好みせず、小さな実績と信頼を泥臭く積み重ねていく覚悟が必要です。
4. これからの時代に求められる「本物の事業計画」
今の補助金申請は、「要件さえ満たせば、適当な書類でも通る」という生ぬるい時代ではありません。審査の目は非常に厳しくなり、何よりも「その事業計画が本当に実現可能か」「中小企業を黒字化に導けるか」という本質が厳しく問われています。
誰でも簡単にできる仕事ではなくなったからこそ、参入障壁は高くなり、真に顧客に成果をもたらすスキルを持つコンサルタントだけが生き残る時代になりました。誰にも真似できない本物のスキルを身につければ、補助金コンサルはこれからの日本経済において、間違いなく求められ続ける、やりがいのある仕事です。
弊社でも、案件提供型の補助金コンサルタント養成講座を行っています。受講生の実績はこちらをご覧ください。
更新日:2026年6月6日




